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わが芸術計画論

 私は、ステンシルで作品を制作している。私のSTENCIL WORKSとは、型紙にラッカースプレーで噴きつけて作品を作る。グラフティーだとか、勘違いされることがあるが、作っている作品はグラフィティーではない。ストリートアートでもないし、街の落書きでもない。ストリートから、生まれるものはヴァンダリズムである。日本でそんなもの出来るのは暴走族ぐらいである。
 私にとってステンシルで表現が出来るのは自分の純粋な欲求から自分の中に居るキャラクター達である。表現にステンシルを選択したことは、「白が白である必然性」(ブログ展覧会参照)の作り上げた時の喜び、それを人に観てもらったときの喜びと緊張感が始めに制作を続けていくときの大きなきっかけとなり、続けて参加する展覧会や個展への大きな原動力となった。
写真や絵のイメージをキャンバスに映し出すために型紙を制作する場合には、カーボン紙で型紙になるボール紙に写して、より具体的に型紙の下地を作り出すことが出来た。次の工程として、ボール紙に描いた絵をスプレーで噴射してキャンバスに描く部分をペンカッターで切り抜く作業を行っていく。
 そして、キャンバスに描く作業に入る。はじめに、形に輪郭になる部分を噴きつけて絵の色を決めていく。色の構成は、背景になる下地の色とキャラクターのイメージを重ね重ね展開していく。自分のイメージと作品を照り合わせながら作業を進めていくのだが、合わせていこうとしてもズレが生じてくるが、そのズレが発端で作品が面白くなり作品が良い表情を出してくる場合も出てくる。一生懸命やればやるほど、ズレが生じてくる場合は、ズレが面白くなってくるが、自分でズレを作ろうとすればするほど、それが面白くない結果を生む場合もある。自分がコントロールをする立場であるが、結果として作品に操られてしまってくるときがある。無意識の意識の段階で、その行為を楽しんで自分で操っているのかもしれない。よく漫画家、小説家が自分の生み出したキャラクターが勝手に歩き出したという表現を耳にすることがあるが、それに近い感覚なのかも知れない。ウォーホルの場合もそうだったのかもしれない。ウォーホル氏が、用いた人物や写真を1つのキャラクターとしてファクトリーで生まれていきウォーホルまでもがキャラクターとして作品として世に出て流行という流通を生み出したように。
 11/1(火) ~ 6(日)に、西心斎橋にあるギャラリーパライソにて個展を行う。
年に一度のペースで個展を行おうと考えている。昨年、個展を行ったときに感じたのは一度、二度ならなら誰でも出来る、継続することが大切だということである。生涯(最低)80回は、行うと決めてある。80回もやりゃあ面白いモノになる。自分にとってまだ見ぬ作品が楽しみである。つまりあと78回後の100歳の自分の個展はとても楽しみである。
 作品を作り続けていくからには、作家として常に実験と創造の精神を持って芸術の表現に挑戦していくつもりである。
by stencil-works3322 | 2005-07-20 22:10 | 芸術・芸術論